ヨトウムシ

夜間に活動して作物を暴食し,ヨトウムシ(夜盗虫)と呼ばれるムシの仲間には,ヨトウガ,ハスモンヨトウ,シロイチモジヨトウなどがいます。応用生命科学科の3回生が学生実験で使うのはハスモンヨトウ。農園で作物をかじっているのはヨトウガの幼虫であろうと思います。

卵や若齢幼虫も目につきやすいので,ネキリムシやカブラハバチが忽然と現れたように思えるのに比べ,成長過程のわかりやすい虫です。写真8,9になると昼間は土中やキャベツに開けた穴の中に潜んでいますが,写真7の頃までは日中も地上にいます。レタス,キャベツに食害痕や糞を見かけたら,葉の間を探せばどこかにいます。

ヨトウガ幼虫は春と秋に発生し,真夏真冬は見かけません。秋の発生期間は春より長く,写真8を見つけた頃にもまだ産み付けられた卵を目撃しました。

野菜はだいたいなんでも食べます。

追記
2016年の秋はハスモンヨトウ幼虫(写真13–15)も多く見かけました。夏季の高温,少雨に加え,台風に乗って成虫が移動したため,全国的に発生が多かったようです。

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写真1 万願寺唐辛子の葉裏に産み付けられた卵 成虫まで育つのは僅かとのこと
卵はすりつぶすかライターで炙って処分する

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写真2 ブロッコリー葉裏の若齢幼虫 表皮一枚を残して食べる 捕まえようとすると蜘蛛の糸のような糸を命綱にして地面に飛び降りる

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写真3 写真2の葉の表側 白く掠れたように見える こんな葉を見たら裏にヨトウがいます

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写真4 ロメインレタスの薄い葉もぽつぽつとへつられています ムシはとった後です

DSC_6509写真5 ロメインレタスの葉の奥のヨトウ虫 だいぶ大きくなりました

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写真6 ヨトウムシ まだ半透明

DSC_6531写真7 ヨトウムシ 緑色になった

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写真8 ヨトウムシ 茶色になった

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写真9 写真8と同じ個体 伸びたところ
次は蛹になり土中で越冬するようです

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写真10 大きくかじられた玉レタスの葉 ムシが大きくなってくると食べる量も格段に増加 写真8はこの葉の下の土の中にいた

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写真11 かじられた玉レタス 糞が目立つ

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写真12 成虫 5月末の春キャベツにいたヨトウムシをY君に託して飼育してもらった 蛹になって夏を越し,9月末に羽化した 残念ながら羽化後すぐに死んでしまった


写真13 ハスモンヨトウ幼虫 作物はダイコン


写真14 ハスモンヨトウ幼虫 作物は九条ネギ


写真15 ハスモンヨトウ幼虫 作物はニンジン


写真16 万願寺唐辛子の葉の上のハスモンヨトウ成虫 青灰色の差し色が綺麗です

(写真1~11は2015年秋,写真12~16は2016年秋撮影)