メンガタスズメ

2015年の8月,農園のナスを眺めながらふと違和感を感じました。よく見ると,枝先の葉がありません(写真1, 2)。ナスの葉は結構大きな葉なのですが,中肋を少し残してあとはきれいサッパリなくなっていました。周りを見ると怪獣みたいな大きなイモムシ(写真3)。怖かった! 後で名前を調べに行った図書室の病害虫図鑑のナスの巻に,多発生することは稀だと書かれていてほっとしました。

遭遇した時は怖かったのですが,そのうち,もう一度あのイモムシを見たいなぁと思うようになり,しかし,そう思うとなかなか出会いません。その後の3年間で小さなものを数回見かけただけでした(写真4)。ナスを栽培する上では食害がないに越したことはないのですが。

2018年の夏もメンガタスズメの終齢幼虫に遭遇しないまま終わり,今ひとつ生育の良くなかったナスはさっさと片付けられました。ところが11月になって,「ビニルハウスの横になんかいますよ」と写真が添付されたメールを受け取りました。隣家から張り出した桐の枝に黄色いイモムシ(写真5)。あ,メンガタだ。しかも黄色だ。桐は農園の作物ではありませんけれど捕まえてきました。カナリアイエローに紫のストライプ,背中に点々模様,とても綺麗なイモムシです(写真6)。

メンガタスズメ類,国内にはメンガタスズメとクロメンガタスズメの2種が分布しています。2種の幼虫の見分け方のポイントは尾角の巻き具合だそうで,クロメンガタスズメの方が強く巻いているとのこと。写真3はメンガタスズメ,写真5,6はクロメンガタスズメのような気がしています。どちらも広食性でナスの他にもトマトやゴマなどの農作物を食害します。


写真1 無くなったナスの葉 きれいに無くなってると案外気づきにくい


写真2 無くなったナスの葉(その2)枝の陰にイモムシの尻尾が見えています


写真3 かいじゅうじゃありません ぼくメンガタスズメの幼虫です ねこによろしく


写真4 ナスの葉にいた小さなスズメガ幼虫


写真5 11月初頭の桐の木に 寒くなり葉も落ちて食糧危機が迫る


写真6 アクロバティックな姿勢で桐の葉を食べる 写真5と同じ個体

(写真1~3は2015年,写真4は2016年,写真5,6は2018年撮影)